昔は月の満ち欠けによって暦が作られ農作業が進められてきましたから、新月から何日目の月かということは大きな意味がありました。秋は収穫の時期ですから、その年の収穫物を月に供える風習も各地にありました。お 月見に欠かせないのが、ススキと月見団子です。ススキを飾るのは、稲穂に似ているためだそうです。月見団子は米の粉を丸めて作ったのが始まりだそうです。 供える数は、その年に出る満月の数(平年12個、うるう年13個)という説と、十五夜だから15個という説があるのだそうです。
中国では中秋節で、月餅を食べながら月見をするのだそうです。太陰暦で8月15日は、秋季のちょうど中間になるので、中秋と呼ばれるようになったそうです。春節(旧正月)に次ぐ大事な節句で、台湾では休日になります。

中秋節には、お世話になった人に月餅を贈るのだそうです。目上の人だけではなく、慰労の意味で、部下や後輩にも贈るんだそうです。

ロンドンのソーホーにある中華街でも、月餅を買うことができます。
私は韓国からソウル・ナビというメール・マガジンを隔週で受け取っています。韓流ドラマ友達の紹介で登録したのですが、ドラマや旅行の情報だけでなく、現 在の韓国の気候や行事も知ることができます。で、それによりますと、今日は秋夕(チュソク)だそうです。陰暦の8月15日のことで、日本のお盆にあたり、 韓国では、当日とその前後の日が国民の祝日とされていて、この期間はほとんどの人が故郷へ帰り、家族や親戚が集まって食事をしたり、墓参りをしたりして過 ごすそうです。

早 速、うちから歩いて10分のところにある、ヨーロッパ最大のコリアン・タウン、ニューモルデンに行って、チュソクの様子を見てきました。英国在住の韓国人 たちにとって、今日は休日ではないので普段と変わらないように見えます。ちょっと違うところといえば、韓国食料品店に、日本のお中元にあたるチュソク・ソ ンムル(秋夕の贈り物)が並んでいたことでしょうか。韓国では、この時期に、お世話になった人にソンムル・セットを贈る習慣があるそうです。

先 祖へのお供えとして、ソンビョン(松餅)を用意します。ソンビョンはうるち米の粉に水を入れ、練り、一口大の大きさにちぎり、ヨモギや松の甘皮などで色を つけて、餅の中に胡麻や栗や豆などをつめ、半月型にして、松葉を敷いて蒸します。その年とれた新米と穀物で作るのが基本です。
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